演説


就任演説(1905年3月日)から抜粋 原文 その他の演説
 私たちと他の世界の列強との関係は重要ですが、私たちの中での関係のほうがより重要です。この一世紀の間に我が国の富、人口、勢力においてかのような発展が見られますし、国民生活の分野では必然的にこのような成長による問題を伴っています。その問題は、これまで大きくなったすべての国の問題です。勢力とは責任と危険の両方を意味します。私たちの父祖は、私たちが免れた危機に直面していました。私たちは今や別の危機に直面しています。その危機の存在を父祖が予見することは不可能でした。近代的生活は複雑で激しいものであり、19世紀後半の異常な産業の発展によってもたらされた著しい変化は、私たちの政治的、社会的生活のあらゆる面で感じられます。かつて人間が、一つの民主主義共和国の下に一つの大陸を管理するという広汎で大変な実験に挑んだことはありません。私たちの活力、自信、そして個人の自発性を大きく伸ばす素晴らしい物資的豊かさをもたらす好条件は、産業の中枢に大きな富が蓄積することには付きものの心配と懸念ももたらします。私たちの実験が成功するかどうかはまさに、私たち自身の幸福に関わるだけではなく、人類の幸福に関わっているのです。もし私たちが失敗すれば世界中の自由自治の大義が根底から揺らぐでしょう。それ故、私たちの責任は私たち自身にとっても今日ある世界にとっても重大であり、未だ生まれぬ世代にとっても重大なのです。私たちが未来を恐れるべきもっともな理由などありませんが、こうした問題を適切に解決するという決意を持って、私たちの前にある問題の重責から隠れることもなく、問題に取り組むことを恐れることもなく私たちが未来に真面目に向き合うべきもっともな理由はあります。

セオドア・ローズヴェルト大統領歴代アメリカ合衆国大統領研究