ミズーリ問題に言及した手紙 (1820年4月22日付)
「この重大な問題は、深夜の半鐘のように私を目覚めさせ、恐怖で満たしました。これは我が連邦の弔鐘であるとすぐに思いました。それは今のところ静寂を保っています。しかし、これは一時の気休めに過ぎず、最終的な宣告ではありません。ある明確な道徳的かつ政治的な原則に合致した地理上の境界線は、ひとたびそれが人間の怒りの感情を帯びるようになれば、決して消えることはありません。そして、新しい摩擦は、それをますます深くするでしょう。 どんな実現可能な方法を採っても、我々を激しい非難から解放したいと願う私ほど地上で身を捧げている者はいないと、現実を認識しつつも言えるでしょう。その種の財産[つまり、奴隷]―誤ってそう呼ばれているのでありますが―を手放すことは、もしそうすることによってすべての奴隷の解放と国外移住が達成されるのであるならば、全く再考を要しないような些末事です。そして、当然払うべき犠牲を払えば、徐々にそれが達成されると私は思います。しかし、現在のところ、我々は狼の耳を掴んでいますが、狼を掴んでおくこともできなければ、狼を安全に去らせることもできないでいます。正義が天秤の一方に、自己保存が天秤のもう一方に置かれています。奴隷がある州から別の州に移動しても何人も新たに奴隷にされないことが確実であるのと同じく、奴隷を広い地域に拡散させることが個々の奴隷をより幸福にするだけではなく、[奴隷解放を行ううえで生じる]負担を多数の協力者に分散させることにもなるので、奴隷解放の実現を比較的容易にすることは確実なことの1つだと私は考えています。[中略]。1776年の世代が祖国に自治と繁栄をもたらすためになした犠牲が、次世代の無思慮で卑しむべき感情によって無駄になると確信しながら、これから死を迎えることを残念に思います。唯一の慰みは、生きてそれを嘆き悲しまなくても済むことです」

歴代アメリカ合衆国大統領研究/歴代アメリカ大統領研究者の成果