『フェデラリスト』47篇「権力分立制の意昧」 (1788年1月30日)
「立法・行政・司法の権限がすべてひとつの掌中に帰することは、それがひとりであれ、少数であれ、多数であれ、あるいは世襲のものであれ、自已任命のものであれ、選挙によるものであれ、まさしく専制政治の定義そのものであるといって差し支えなかろう。[中略]。邦政府が例証する多くのすぐれた原理の中にも、それらの邦憲法が制定される際に、やはり拙速にはしり、ことに経験が不足していることを示す痕跡が顕著に認められる。各部門の混合がはなはだしいために、時には各部門の権限が事実上統合されているために、権力分立の基本原則が侵されている邦のあることも、あまりにも明らかである。紙の上に記述された権限の分離を、実際に維持するための十分な規定が設けられている例のないことも、また、きわめて明白である自由な政府の神聖なる公理である権力分立の原理を、憲法案は侵害しているとの非難に対し、この公理の創始者によって付与され真の意昧からいっても、またこの公理が従来アメリカにおいて理解されてきた意昧からいっても、その非難が当を得ていないことを、私としては明らかにしたいと望んできたのである。(齋藤眞・武則忠見訳)」

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