『フェデラリスト』52篇「下院議員選挙規定」(1788年2月8日)
 「選挙権の規定が、共和政治の基本的事項とみなされているのはまったく正しい。したがって、憲法会議は、憲法にこの権利を規定し確立する義務があった。この権利を連邦議会がその時どきに規定するのにまかせることは、いまのべた理由により不適当であるだろうし、これを州の立法裁量に委ねることも同じ理由で不適当であろう。しかも、そうすることになれば、本来人民にのみ依存すべき連邦政府の立法部をして、各州政府に過度に依存せしめるおそれがある。[中略]。下院に関する第二の問題は、選ばれた議員の任期に関してである。この条項の適切さを決定するには、次の二つの問題を考えてみなければならない。第一に、二年ごとの選挙はこの場合安全であるかどうか。第二に、二年ごとの選挙が必要なのかどうか、あるいは有用なのかどうかである。まず第一に、一般的にいえば、政府が人民と共通の関心をもつことが自由にとり不可欠であるように、いま検討している政府部門[連邦下院]が直接人民に依存し、人民と密接な共感をもつことが、とくに必要である。再三選挙を行うことは、この依存と共感とを有効に得られる唯一の方策であることに間題はない。だが、そのためには、どの程度しばしば選挙を行うことが絶対に必要なのかという点は、明確に計算できないのであって、まったくのところ、関係するいろいろな事情により決定しなければならない(齋藤眞・武則忠見訳)」

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