『フェデラリスト』57篇「少数者支配説に対する反論」 (1788年2月19日)
「およそ憲法をつくるにあたって目的とすべき点は、まず第一に、社会共通の福祉を判別する最もすぐれた英知をもち、それを実現してゆくうえでの最もすぐれた能力なもつ統治者を得られるようにすることであり、そうあるべきである。それに次いでは、これら統治者者が市民の信託を受けている間は道徳的でありつづけるよう、万全の措置を講ずることである。統治者を選挙で決定する方法は、共和政体の特質的な政策なのである。この共和政体では、統治者の堕落を防ぐためにとられる方法は数も多く種類もさまざまであるが、最も効果的な方法は、人民に対する責任感を維持するよう適切に任期を制限することである。[中略]。第四に、下院は、議員が人民に依存していることをたえず想起するようにつくられている。すなわち、議員に当選したことにより印象づけられた議員たちの気持ちが、権力を行使するにつれて消え去る前に、彼らの権力が停止し、その行使が検討され、議員なる以前の地位に戻らなければならないときがくることを、予想せざるをえないようになっている。しかも、彼らに与えられた信頼を忠実に実行し、再選されて議員の身分を取得しない限り、その地位にとどまりつづけることはできないのである(齋藤眞・武則忠見訳)」

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