ヴァージニア決議原案(1798年12月21日)
「ヴァージニア州議会は全会一致で以下のように決議する。国内外のあらゆる攻撃から合衆国憲法と我が州の憲法を擁護する固い決意を表明し、あらゆる手段で前者によって保障された合衆国政府を支持する。本議会は、諸州の連帯に温かい愛着を抱き、そのすべての権限をかけてそれを維持すると誓うと厳粛に宣言する。それは、この目的を果たすために、連帯の唯一の礎となる原則に対するあらゆる侵害に目を光らせ反対することが諸州の義務であり、原則の遵守こそ連帯の存在を保障し、公共の福利を保障するものだからである。本議会は、連邦政府の権限を、諸州が加盟する契約から生じるものであり、契約を規定する方法が持つ意義によって制限されるものであり、契約によって列挙されて認められた以上の権限は何ら効力を持たず、また、契約によって認められていない権限の故意による明白かつ危険な行使だと見なし、諸州は契約に加盟することで、悪弊の進行を阻止し、各々の分限と権限と自由を保持するために異議を唱える権利と義務を有すると断固として宣言する。また本議会は、様々な事例において、連邦政府が、その権限を規定している憲法を強引に解釈することによって権限を拡大しようとする傾向を明らかにしていることについて、また、一般的条項を必然的に説明し限定する権限の列挙の効果の意義と効果を損なうために、さらに徐々に諸州を1つの主権に合併させるために―それは明らかな傾向であり、必然的に、現行の合衆国の共和政体を絶対君主制、よくても混合君主制に変容させる結果をまねく―、一般的条項(連盟規約の中の限定された権限の認定から複写されたもので、誤って解釈する余地はほとんどない)を支持する徴候があることについて深い遺憾を表明する。本議会は、連邦議会の近日の会期で通過した『外国人・治安諸法』に関して憲法の明白な警戒すべき2点の侵害に対して特に抗議する。第1点として、連邦政府に全く委託されていない権限を行使すること、すなわち立法権と司法権をあわせて行政府に与えることは、自由な政府の原則、ならびに連邦制度の特別な成り立ちと肯定的な規定を覆している点である。もう1点として、憲法によって委託されていないどころか、明らかに修正条項によって禁止されている権限を行使している点である。また、あらゆる権利の効果的に守るものと公正に見なされている、公的な手段を自由に駆使する権利と人々の自由な意志疎通の権利を標的にしているが故に、すべての人々に警戒感をもたらすのに他ならないような権限を行使している点である。我が州は、憲法批准会議において、『その他の基本的権利の中でも、信教の自由と出版の自由は、合衆国のいかなる権限によっても、改悪されず、制限されず、抑制されず、また修正され得ない』と明白に宣言し、詭弁や野心のありとあらゆる攻撃からこうした権利を守ることを希求したことから、そうした目的をかなえるための憲法修正を諸州に推奨した。適切な時期に修正が憲法に加えられたが、もし今、明言され保障された権利の1つに対する最も明白な侵害と他の権利にとっても致命的となる先例の確立に対して、無関心であることが示されれば、憲法に咎めるべき矛盾や重要な欠陥があることになる。諸州の同胞に最も真摯な愛着をずっと感じ、これからも感じ続けると思われる我が州の善良なる人民は、すべての連帯の確立と永続を真に希求し、相互の友好と相互の幸せの手段を保障する憲法に心から忠実であり、本議会は、諸州が同様の考えを持ち、我が州とともに、前述の行為が違憲であり、我が州と協調して、人民と諸州それぞれに留保された権限や自由を無傷で保つために各州が必要にしてかつ適切な手段を取ると宣言することを厳粛に訴える。以上の決議の写しを州知事は各州の当局に伝達し、同上のものを州議会に伝達するように要請しなければならない。さらに写しは、連邦議会で我が州を代表する上院議員と下院議員にもそれぞれ配布しなければならない」

歴代アメリカ合衆国大統領研究/歴代アメリカ大統領研究者の成果