諸邦知事への回状(1780年8月27日付)
「私は不愉快な必要性の下、軍は物資の不足で苦難の極みに再び陥っているとあなた方にお伝えします。軍の大部分は21日から26日まで肉なしで過ごしました。何らかの救いを得ようと試みて、私はこの場[ベルゲン郡Bergen County]まで下って、郡の下部で残りの牛を何とか得ようとしましたが、厳しい強制取立ての後、僅かに2,3日間の供給の余裕しかないことが分かりました。それらは乳牛や1才か2才の子牛からなります。僅かな量を消費してしまえば、次の供給源をどうするかは分かりません。兵站部は、ペンシルヴェニアからの120頭以上の牛が、マサチューセッツからは150頭以上が来るという不確かな情報以外を私には与えてくれません。早急に我々の緊急の不足をまかなうことが重要です。軍事的な強制取立てはもはや行なうことはできません。住民の最後の蓄えの一片を奪うことなく、我々が拠って立たなければならない地方からさらに何かを集めることはできません。このように食糧を得て軍を存続させるやり方は、それが望まれる目的のためには仕方が無いということになり、非常に人々に苦難をもたらすようになれば、軍の規範と規律の崩壊をもたらすでしょう。我々が自ら食糧を調達するために小部隊を派遣せざるを得なくなってから数日間、非常に多くの行き過ぎた行為が行なわれてきました。我が軍の行いを敵軍の行いと比べて、住民達に、イギリス軍が彼らの権利を気まぐれに侵害する一方で我々は彼らの権利を尊重していると納得させることができることほど我々の大義を大いに示すものはありません。こうした区別は今や不幸なことに消えています。そして、我々は人々の守護者ではなく略奪者の憎むべき役柄を担わなければなりません。その直接的な結果は、人々の心を軍から、そして大義から気付かないうちに離れさせることです。我々は小麦粉なしではもはや絶対にやっていけませんが、本日分、僅かに1日分を供給する分しか小麦粉は陣営にないのです。そして、この場からトレントンの間で1樽あるかどうかさえ私には分かりません。それ故、急場に備えて守備兵のために食糧を蓄えておいたウェスト・ポイントWest Pointの小さな貯蔵庫から100樽か200樽を引き出さなければならないでしょう。以上のような状態から、もし、諸邦が課せられた要求を果たすために積極的かつ迅速な方策がとらなければ、我が軍はおそらくそう長くは存続できないでしょう」

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