合衆国軍への告別の辞(1783年11月2日付)
「大いに広がった幸福の展望は、我々の独立と主権が確立されたことで開かれたことが筆舌に尽くし難いことであることは、広く認められている。これらの測り難い獲得に本当に貢献した勇敢な兵士達が、勝利に彩られた戦場を去って農場に戻り、獲得されたすべての恩恵を享受できないわけがあるだろうか。そのような共和国では、誰が兵士達を市民の権利と彼らの労苦から得られた成果から除外するだろうか。そのような国家では、非常に幸運な環境の下で、商業や農業に従事することは、勤労にちょっとした資産に至る確実な道を開くだろう。冒険の精神で行動する頑健な兵士達にとって、漁場は豊かで利益を生む雇用を約束するだろうし、広大で肥沃な西部地方は、家庭内の喜びを求め、個人の独立を追及する者達にとって最も幸福な安全地帯となるだろう。連合議会の要求に従い、公正な債務の支払いを受けるよりも、国家の財政破綻と連邦の解体のほうがよいと思う者などいないだろう。そのために将兵は、市民生活を再開するにあたって、公庫から取り分けられた資金から十分な支援を期待できるし、それは支給されなければならないし、必ず支給されるはずである。この望ましい目的を達成し、諸邦の人民の心の中にあるかもしれない偏見を拭い去るために、連邦への強い愛着を持って、最も融和的な気質を市民社会に持ち込むこと、自分達が兵士として困難に耐え、栄光を手にしたことよりも、自分自身が市民として道徳を持ち有用であることを証明すべきだとすべての将兵に率直に勧める。[中略]。兵士達に十分な公正がなされますように、そして神の思し召しにかないますように、今、そしてこれからも、他者の数知れない恩恵を確保した者達が神のご加護を受けんことを願います。そして、こうした願いと祝福とともに、最高司令官は退役します。もうすぐ別離の帳が降り、軍の世界は彼にとって永遠に閉ざされるでしょう」

歴代アメリカ合衆国大統領研究/歴代アメリカ大統領研究者の成果