ノーベル賞を受賞した大統領


 近年のオバマ大統領に加えてノーベル平和賞を受賞した大統領は他にも三人いる。歴代大統領の中で初めて受賞したのは、1906年に受賞した第26代セオドア・ローズヴェルトである。またノーベル賞を受賞した初めてのアメリカ人でもある。受賞理由は、日露戦争をポーツマスで終結に導いたことである。ノーベル平和賞を受賞したからといってローズヴェルトが平和主義者だったかというと全く正反対である。ローズヴェルトは、「わが国は戦争を必要としている」と言って荒馬乗りを率いて米西戦争で大暴れしている。また「戦争または戦争に類した行為で敢えて冒険をおかすものこそ、けだし最上の讃辞に値する人々である」とまで言っているので平和主義者では決してなかった。
 次にノーベル平和賞を受賞した大統領は、1919年に受賞した第28代大統領ウッドロウ・ウィルソンである。受賞理由は、世界平和の達成に尽力し、国際連盟設立を主導したことである。しかし、ウィルソンが望んだのにも拘わらず、議会の反対でアメリカは国際連盟に加盟できなかったので、ウィルソン自身は納得がいかなかったかもしれない。画竜点睛を欠くとはまさにこのことだ。それでもローズヴェルトに比べればウィルソンはノーベル平和賞にふさわしいように思える。
 ノーベル平和賞を受賞した三人目の大統領は、第39代大統領ジミー・カーターである。ローズヴェルトとウィルソンが在職中に受賞したのに対してカーターだけは離任後21年も経った2002年に受賞している。受賞理由は、在職中に進めたエジプトとイスラエルの和平交渉の仲介を行ったことと人道的な取り組みに貢献したことである。離任後にカーターは、発熱や激痛をもたらす寄生虫のメジナ虫撲滅プロジェクトやニューヨークのスラムに住居を建築するなど人道的な取り組みに貢献している。
 また2007年にクリントン政権で副大統領を務めたアル・ゴアは、地球温暖化防止への貢献を評価されノーベル平和賞を受賞している。もしゴアが2000年の大統領選挙でジョージ・W・ブッシュに勝っていたら、ノーベル平和賞を受賞した四人目の大統領になっていたかもしれない。

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