歴代アメリカ大統領の中で最短の任期は?
 ウィリアム・ハリソン大統領の在任期間は32日間。風邪をこじらせ肺炎になって亡くなった。臨時に就任した特例を除けば、アメリカ史上、最も短命な政権である。これ以上の最短人気はよほどのことがない限り、今後も現れないだろう。
 臨時に就任した特例とは何か。1849年3月4日正午から1849年3月5日正午までの24時間の1日間、臨時大統領に就任した例がある。1849年3月4日正午に前任者のジェームズ・ポーク大統領の任期が切れる。本来であれば、そのすぐ後に次期大統領であるテイラーが就任して大統領職を引き継ぐ。しかし、テイラーは3月4日が日曜日で安息日に当たるので就任宣誓できないと拒んだ。
 そこで臨時に上院仮議長が臨時大統領を務めた。通常、上院議長は副大統領が務めるが、当然のことながら大統領と同じく1日間空席になっている。そこで上院仮議長のデイヴィッド・アチソンが臨時大統領に就任した。
 ただ実際のところ任期は24時間よりも短かったと考えられる。なぜならアチソン自身の上院議員の任期も3月4日に切れる。そして、アチソンが再任の就任宣誓を行ったのは3月5日にテイラーが就任宣誓を行う直前である。したがって、法的にアチソンが臨時大統領の座にあったのはせいぜい数時間か数十分でしかない。
 また大統領は就任宣誓を済ませなくても前任者の任期終了時点で自動的に任期が始まるという考え方もある。そうなると「一日大統領」アチソンは存在しなかったことになる。
 アチソンの他にも特例はある。例えば現職大統領が手術による麻酔で意識をコントロールできなくなる場合、一時的に権限が副大統領に移譲されることがある。最近の例ではロナルド・レーガン大統領は、手術を事由として、1985年7月13日午前11時28分から午後7時22分まで副大統領のジョージ・H・W・ブッシュに一時的に大統領権限を移譲した。したがって、約8時間、ブッシュは臨時大統領を務めた。確かな証拠のある中ではこれが最短の任期であるとも言える。
参考情報
アメリカ歴代大統領就任・在任期間・退任年齢一覧
アメリカ歴代大統領研究ポータル