珍しいペット達


 ホワイトハウスのペットはファーストペットと呼ばれるが、犬や猫のみならず珍しいペットもいる。最もたくさんのペットを飼っていたのは第26代大統領セオドア・ローズヴェルト一家だ。
 ローズヴェルトは、追い詰めた熊を撃つのを止めたことで、テディベア誕生のきっかけを作っている。今でもローズヴェルトの誕生日である10月27日はテディベアの日として祝われている。テディベア誕生のきっかけとなっているくらいなので、ローズヴェルト一家は熊を飼っていたのは言うまでもないが、他にも
アナグマ、金剛インコ、ポニー、猫、豹、鰐、ゾウガメ、オオトカゲ、蛇、テンジクネズミ、ハムスターとありとあらゆる種類のペットを飼っていた。中でもポニーはローズヴェルトの子供たちに大人気で、ホワイトハウス内のエレベーターにポニーを乗せて登ったり降りたりしていたという。ホワイトハウスのスタッフはさぞかし大変だっただろう。
 ジョン・F・ケネディ一家もたくさんのペットを飼っていたことで知られている。少なくとも犬四匹、猫一匹、カナリア一羽、ポニー三頭、ハムスター二匹を飼っていたという。ケネディ自身は動物の毛アレルギーだったというから大変だったに違いない。
 もちろん大人しいペットもいる。ジョン・クインシー・アダムズの妻ルイザはロシア皇后から贈られた蚕を飼っていた。また第3代大統領トマス・ジェファソンはマネシツグミをこよなく愛した。第30代大統領カルヴィン・クーリッジの妻グレイスは雌アライグマを飼っていた。第4代大統領ジェームズ・マディソンはオウムに「憲法」という言葉を覚えさせた。ジョージ・ワシントンはスペイン国王から贈られた雄ロバを大事にしていた。第10代大統領ジョン・タイラーは愛馬「将軍」を殊のほか愛し、自宅の裏に手厚く葬り墓碑銘まで刻んだ。第23代大統領ベンジャミン・ハリソンは山羊に引かせた車に子供を乗せて遊ばせた。一度などは、ホワイトハウスの外に逃げ出した山羊をハリソン自らが追いかけるということもあった。
 数あるファーストペットの中でも一番役に立ったのは、ウッドロウ・ウィルソンが飼っていた羊の群れだろう。ウィルソンは羊の毛を刈って売り、約10万ドルを赤十字に寄付した。また第27代大統領ウィリアム・H・タフトは乳牛を飼っていてそのミルクを飲んでいた。
 ペットのみならず大統領は諸外国から友好の証として動物を受け取ることがある。リチャード・M・ニクソンが中国からジャイアント・パンダを贈られたのが代表的な例である。そうした動物は国立動物園で飼育されている。

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